急須で入れたお茶に近い味が求められる人生のさまざまな局面において、ことごとく選ばれつづけている綾鷹シリーズ。なぜそれほどまでに選ばれているのでしょうか?
綾鷹が選ばれるのは、私たちが急須で入れたお茶に近い味を求めて綾鷹を選んでいるからでしょう。私たちが急須で入れたお茶に近い味を求めてしまう限り、私たちは綾鷹を選んでしまうのであり、また同時に綾鷹は選ばれつづけてしまうのです。これはまさに、連鎖する「綾鷹の螺旋」にほかなりません。
たまには違う味を楽しみたいと思っても、結局急須で入れたお茶に近い味を求めてしまい、毎回綾鷹を選ぶ……そんな悶々とした日々を送っている方も多いことと思います。この記事では、そのような急須で入れたお茶に近い味マニアの方に向け、綾鷹の螺旋から抜け出す方法についてお伝えしていきます。
なぜ急須で入れたお茶に近い味を求めてしまうのか
そもそもなぜ、私たちは急須で入れたお茶に近い味を求めてしまうのでしょうか。この点を明らかにしない限り、綾鷹の螺旋からは抜け出すことはできないでしょう。具体的な原因について深掘りしていきます。
急須で入れたお茶と遠い味が嫌だから
まず考えられるのは、私たちが急須で入れたお茶とかけ離れた味に対して、潜在的な拒否感を抱いているということです。「お茶を飲むなら、急須で入れたお茶に近い味と、遠い味、どっちがいい?」と問われれば、やはり誰しもが「近い味」と答えてしまうことでしょう。実際に急須で入れたお茶を飲んだ経験がなくても、イメージ的に「急須に近い方がいい」と考えてしまう人も多いはずです。
急須の伝統的なイメージが日本人のDNAに訴えかけるから
突然ですが、「急須で入れたお茶」というフレーズを耳にしたときに、あなたの心に浮かんだ急須は何色でしたか?くすんだオレンジ色だったのではないでしょうか。これがメンタリズムです。
「急須で入れたお茶」という言葉がいい感じだから
実際に、急須で入れたお茶を常飲している人は少ないでしょう。それでも私たちが急須に入れたお茶と近い味を求めてしまうのは、「急須で入れたお茶」という言葉そのものが与える印象も一因としてありそうに思われます。「きゅうすでいれたおちゃ」という音は声に出してみてもなんだかいい感じで、しっとり落ち着くようでありつつ心が弾むようでもあり、脳をいい感じに刺激してくれていそうな雰囲気が漂っています。
急須で入れたお茶に近い味を求めないようにするには
実際に、急須で入れたお茶に近い味を求めないようにするにはどうしたらいいのでしょう。方向性としてはやはり、私たちのうちにある「急須で入れたお茶に近い味欲求」を抑えていく、というのが建設的だと考えられます。
急須で入れたお茶を常飲する
普段から急須で入れたお茶を飲んでいれば、急須で入れたお茶に「近い味」をことさら求める必要もなくなるでしょう。
とりあえず急須を購入してみる
急須でお茶を入れるのが面倒であれば、まずは形の上で「急須のある生活」を実現してみてはいかがでしょうか。急須を購入し、目に触れるところに置いておくことで、「自分はいつでも急須で入れたお茶そのものの味を楽しむことができる」という精神的余裕が生まれると考えられます。なお、購入する急須はやはりくすんだオレンジ色っぽいものがいいでしょう。
急須を絵に描いてみる
急須を購入する資金がない場合には、その辺の紙に急須の絵を描いてみることで、急須のイメージを自分のものにでき、急須で入れたお茶のことを理想視せずに済むようになるかもしれません。ただし、急須の形状は意外と複雑であるため、絵の苦手な人の場合、うまく描けずにかえって急須への幻想が膨らんでしまう可能性もあります。また、くすんだオレンジ色を再現するのも大変かもしれません。
急須のことを嫌いになってみる
もっとも効果的なのは、急須そのもののことを嫌いになってしまうことです。そうすれば、急須で入れたお茶に対しても拒否感を抱くようになり、急須で入れたお茶に近い味を求めることもなくなっていくでしょう。
ただし、急須のことを嫌いになるのはそう簡単なことではありません。身近な存在であれば嫌いになるきっかけも見出しやすいでしょうが、なかなか触れる機会のない存在を意図的に嫌うためにはある程度の工夫が必要になるでしょう。
苦手な上司が急須を使っている場面など、具体的なイメージと結びつけてみたり、あるいは急須が世界をお茶漬けにしてしまう想像をしてみたりと、自分に合った方法で急須を嫌う努力をするとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?急須で入れたお茶に近い味が求められる場面において綾鷹がことごとく選ばれてしまうのは、私たちがそもそも急須で入れたお茶に近い味を求めてしまうことが原因であり、綾鷹の螺旋から抜け出すためには急須に対するイメージを転換していく必要があります。
自分でも気づかない潜在的なイメージを意識的に変容させていくことは難しいですが、まずはそのきっかけとして「急須への気づき」が大切になります。自分自身がこれまで急須にどのように向き合ってきたのか、急須とこれからどのような関係を構築していきたいかなど、ビジョンをクリアにしたうえで、現状における課題を浮き彫りにしていきましょう。